明らかにアンサンブルを意識した曲となっています。ただ単にpiano とforte が書かれているわけではなく、23小節目のように、右手はpiano、左手はforteと、異なった楽器を意識しています。
奏者はまずこれらの強弱記号に従ってください。効果的な方法としては、スビトフォルテ、スビトピアノのように、急激にピアノになったりフォルテにすると、アンサンブルのように聴かせる事ができます。ですので、forteと書いてあるところは、フォルテ~フォルテシモ。pianoと書いてあるところは、ピアノ~ピアニッシモ、位にハッキリと分けた方が判りやすいです。
その際に注意点があります。特に大きなホールでの演奏には注意が必要になりますが、フォルテから急激にピアノに落とすと、フォルテの音で弾かれた音が、瞬間的に残響で残ります。そうすると、ピアノにした最初の部分が良くきこえなくなります(これはこの曲に限らず、全ての楽曲に共通する問題です)。
そこで、フォルテからピアノにするとき、一瞬だけ時間を取ります。そうすることで、ピアノの部分の最初の音も聴き取れるようになります。