バッハ :フランス風序曲(パルティータ) サラバンド BWV 831

Bach, Johann Sebastian:Ouverture(Partita)  Sarabande

作品概要

楽曲ID:38422
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:サラバンド
総演奏時間:4分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (397文字)

更新日:2024年4月1日
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とても硬い演奏になってしまいがちなサラバンドです。6度や10度が多く出てくるのも原因と考えられますが、旋律そのものがあまり2度で動かず、急激に上行したり下行したりしますので、そのせいもあるのかも知れません。

6度という音程は、ピアノにとって特別な音程で、内声がどうしても1か2の指になり、外声はどうしても4か5の指になり、結果、内声が大きくなりがちで、それは同時に拍を縦に刻んでしまい、硬く機械的に聴こえる原因になります。

6度進行や10度進行が出てきたら、過剰に注意を払ってでも内声を控えるようにすると良いです。

メロディーラインはソプラノにありますので、それを意識し、歌心を持って弾いて下さい。縦に拍を刻まずに、横に音楽を流すようにすることが、このサラバンドを弾くヒントです。

後半、先に進むほど音数が増え、24~25小節間ではかなり重厚な響きになります。その時でも歌心を忘れないようにして下さい。

執筆者: 大井 和郎