バッハ :フランス風序曲(パルティータ) クーラント BWV 831

Bach, Johann Sebastian:Ouverture(Partita)  Courante

作品概要

楽曲ID:38419
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:クーラント
総演奏時間:2分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (504文字)

更新日:2024年4月1日
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バッハの書くh-mollはどのような性格の調であるかは、インベンション、シンフォニア、平均律曲集を思い出してみるとヒントになります。短調でも躍動的で、重くなく、しかしどこか厳かで、他の調のように強いキャラクターではない、等が解ると思います。

このクーラントはしかしながら、感情的な面も持ち合わせていて、半音階的進行などから、多少の悲しみも感じることが出来ます。

奏者は、バッハが書く非和声音を感じ取り、多少でも強調し、その非和声音が、和声音に解決する場所にも注意を払ってください。例えば1小節目、3拍目の右手、Disは非和声音で、2小節目の1拍目、同じく右手のEで解決されますが、1小節目の2拍目裏拍のDから観ると、半音階的進行でD-Dis-Eと上行し、2小節目のEで解決されることがわかります。Eにはアクセントが付かないように注意します。

同じく2小節目3拍目のAisは、h-mollの導音ですので、3小節目の1拍目(現実には主音とコネクトされていませんが)は、pで弾くようにします。

テンポに関しては、これは3/2拍子のクーラントですのでフランススタイルのクーラントと理解し、故に決してテンポは速くはありません。

執筆者: 大井 和郎