典型的な失敗例を書いておきます。ご参考まで。
● 冒頭、アーフタクト、8分音符の後の8分休符を守って下さい。2小節目3拍目休符はありませんので、区別をつけます。冒頭はtutti、2小節目3拍目は例えば木管の小グループ等と考えます。
● 8小節目3拍目より、弦楽四重奏をイメージさせる、横に流れなければならない声部です。どこが和音の解決部分であるか考え、また弦楽器特有のアーティキュレーションも守ります。
● 7小節目、左手付点2分音符の和音は本当に難しく、これが雰囲気を壊しかねません。前の小節で、Eのオクターブを右手で弾いた後、17小節目の左手の和音の一番上の音である、Hを右手でとります。しかしながら21小節目はそれが出来ませんので、ここは分散させますが、本当に何気なくサラリと分散させて下さい。ここを硬く弾くのは御法度です。
● 24ー28小節間、4分音符はスタッカート気味でもそうでなくても構いませんが、2分音符の音価は守るようにします。
● 54小節目 書いてあるのはritardです。音楽をここで止めないようにします。
● 67小節目 フォルテの書いてある位置に注目します。左手の為のフォルテです。一方、右手は前の小節からの和音の解決の部分ですので、67小節目のHは前のAisよりも弱く弾きます。
● 109ー113小節間 2声の進行ですが、やはり弦をイメージします。この2声をどのくらい美しく弾けるかというのもこの楽章の課題です。1声ずつ練習してみましょう