ベートーヴェン :ピアノ・ソナタ 第21番「ワルトシュタイン」 第3楽章 Op.53

Beethoven, Ludwig van:Sonate für Klavier Nr.21 "Waldstein" 3.Satz Rondo-Allegretto moderato

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:9分00秒
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解説 (1)

解説 : 鐵 百合奈 (437文字)

更新日:2019年10月6日
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Rondo. Allegretto moderato - Prestissimo 2/4拍子 ハ長調

ロンド・ソナタ形式。泉から流れる音のような分散和音を右手が奏でる上で、始源から湧き出た地の歌を交差した左手が歌う。主題部分はペダルを長く踏み続けるよう指示され、ペダルを使用しない他の部分と好対照である。主題のモティーフによる推移もペダルによる幽玄な響きで奏され、第113小節で主題が幸福感を増して回帰。ハ短調に暗転して第2エピソードとなり、三連符の波が交錯し、主題が勇壮に展開される。アルペジオの幽玄な響きがppで織りなされた後、突然視界が開け、主題が感動的なffで現れる。喜びにあふれた第3エピソード(第345小節目~)で高潮すると、神秘的な静けさがたまゆらのごとく束の間訪れ、コーダに。オクターヴでのグリッサンド(現代のピアノは鍵盤が重いため、両手に分けてスケールとして奏することも※)や、旋律を弾きながらのトリルなど超絶技巧を駆使し、華麗に終わる。 

※筆者の指遣いの例

執筆者: 鐵 百合奈