ショパン :ピアノ協奏曲第1番 第3楽章 Op.11 CT47

Chopin, Frederic:Concerto pour piano et orchestre no.1 Mov.3 rondo vivace

作品概要

楽器編成:ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) 
ジャンル:協奏曲
総演奏時間:10分30秒

解説 (1)

解説 : 岡田 安樹浩 (726文字)

更新日:2019年1月15日
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第3楽章 ホ長調 4分の2拍子

嬰ハ短調(平行調)による短い導入の後、独奏ピアノによる躍動的な主題が提示される。ヘ短調協奏曲のフィナーレにはマズルカの要素が取り込まれていたが、今回はクラコヴィアクの要素が用いられている。

ロンド風に作曲されているが、楽想が次々とあらわれて自由に展開する部分が大半を占めており、大きな2部分形式とみることができる。

独奏ピアノによるロンド主題やクープレ主題の合間に、オーケストラによるエピソードが挿入されるという形を採っており、ロンド主題をオーケストラが演奏することは1度もないことも特徴的である。また、楽章中に2度あらわれるユニゾンの旋法的な主題は、楽章全体の民族舞踊的な性格を高めると同時に、その特徴的な響きが第2の主題としての機能を果たしている。

楽曲の前半部分は、ロンド風に展開する舞踊主題と、この旋法的なユニゾン主題の前後を、独奏ピアノによる即興的で自由なパッセージがつなぐ。

後半への接続部分は極めて印象的かつ、創意工夫にあふれている。主調の属和音を引き延ばし(第268~271小節)、主和音への解決と同時に主題の再現を期待させるも、半音階を上って到達するのは、半音低められた変ホ長調(第272小節~)。さらに主和音の第2転回形という不安定な和声の上に、舞踊主題がカンティレーナ風に再現される。これが一瞬変ホ短調へと傾斜し(第278小節)、異名同音の読み替えによって主調へ復帰して完全な主題再現となる(第280小節~)。

後半部分は、前半部分にほぼ対応しており、舞踊主題とユニゾン主題の前後を技巧的なパッセージがつなぎ、コーダへと突入する。音階と分散和音が目まぐるしく駆け巡るコーダによって、楽曲は華麗に締めくくられる。

執筆者: 岡田 安樹浩

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