ヘンデル :組曲(クラヴサン組曲第1集から) クーラント HWV 428

Händel, Georg Friedrich:Suite Courante HWV 428

作品概要

楽曲ID:30420
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:クーラント
総演奏時間:1分50秒
著作権:パブリック・ドメイン
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (443文字)

更新日:2024年7月15日
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このクーラントは、はっきりした強弱の変化を付けることがポイントになります。前半・後半ともに流れとして、

d-moll → F-dur → d-moll という流れになります。厳しいd-mollの音とは対照的に、F-durで気持ちが安らぎます。F-durを優しく、pで弾いてみて下さい。この調の変化による強弱の変化には、もう1つ理に適う事があります。それは、F-durのセクションで使われる音は、低い位置の音が多く、反対にd-mollのセクションで使われる音は、このクーラントの最高音である、Aに達したり、上行形シークエンスでテンションが上がっていくところが多く見られます。

例えば後半、d-mollから始まって、ハーモニックシークエンスを経て、F-durに落ち着きますが、そこから徐々に上行していき、一度Gに達し、そこから3連符が入って、最高音であるAに達します。F-durではカラーを変え、落ち着き、テンションを下げます。奏者はこのような山の形を把握し、適切な強弱を決定してみてください。

執筆者: 大井 和郎

楽譜

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