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ヘンデル :組曲 クーラント HWV 452

Händel, Georg Friedrich:Suite Courante HWV 452

作品概要

楽曲ID:30391
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:クーラント
総演奏時間:2分10秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (519文字)

更新日:2024年10月17日
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まずこの曲はゆっくり弾くことでムードが一変してしまいます。4小節単位のシークエンスが見られることや、曲全体の流れから判断し、ある程度速いテンポを選ぶことをお勧めします。前半には最高音であるBが10小節目と16小節目に出てきます。しかしこの10小節目のBは、1~2小節間のテーマをオクターヴ上にしただけのBですので、特にテンションは高くはありません。反面、16小節目のBはd-mollに転調したBですので、どちらかと言うとこちらのBの方がテンションは高く感じて良いと思います。

後半は4小節単位の上行形シークエンスで始まります。2つ目のシークエンスである27~30小節間で、29小節目でAsを頂点とし、そこから徐々に下行してきますが、半音階的進行で下行し、c-mollに転調します。とても湾曲で、ある種の悲しみの表現と考えても構いません。

後半のピークポイントは39小節目の最高音であるDで、ここはかなりテンションが高く、そこから徐々に下行し12度下のGまで降りてきて終わります。

ピークポイントがとてもはっきりしているクーラントですので、上行形シークエンスはクレシェンド、下行形シークエンスはディミヌエンドで強弱を処理するとスムーズに流れます。

執筆者: 大井 和郎
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