ムソルグスキー :紡ぎ女(スケルツィーノ)
Mussorgsky, Modest Petrovich:Couturier(Scherzino)
執筆者 : 齊藤 紀子 (258文字)
ムソルグスキーが32歳の時(1871年)に作曲された。この作品は、翌年のサンクト・ペテルブスルクの雑誌『新報』に掲載されている。
アッサイ・ヴィーヴォの8分の9拍子で書かれている。時折、8分の12拍子による部分が挿入され、2拍子系の音楽と3拍子系の音楽が並置されている。また、全体的に、16分音符が支配的で、左右双方の手がこの音価を弾く。それは、時折ユニゾンとなり、分散和音ないしはトリルのような音形が特徴的である。比較的、中音域から高音域の響きを扱っており、左右の手で受け継ぎ合いながら上昇する8分音符で曲を閉じる。