バスティン :ピアノライブラリー ピアノソロ レベル1 ギターロック

Bastien Family:Library Piano Solos level 1 Guitar Rock

作品概要

楽曲ID:26159
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:0分20秒

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (1097文字)

更新日:2018年3月12日
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ギターロック

16小節の単純な曲ですが、演奏法によって魅力的になります。

まず、構成を分かっておきましょう。

1-8小節間と9-16小節間に分かれます。そしてその2つは、さらにそれぞれ1-4、5-8、と9-12、13-16に分かれます。

その上で、筆者の楽譜には強弱記号はフォルテが1つ、1小節目に書かれてあるだけに過ぎません。

それでは強弱はどのように処理すれば良いのでしょうか?

1-4と5-8の素材を比べたとき、筆者は5-8小節間の方が音量は大きくなると思います。音数から言ってもそれは自然な成り行きですね。故に、9-12というのは1-4と素材が同じですので、ここよりも、5-8と全く同じ素材の13-16を9-12よりも大きくします。

結果、 1-4小節間 メゾフォルテからフォルテの間 5-8小節間 フォルテからフォルテシモの間 9-12小節間 メゾフォルテからフォルテの間 13-16小節間 フォルテからフォルテシモの間 とすると、音楽はとてもわかりやすくなります。その他の注意点としてまずアーティキュレーションがあります。スタッカート、レガートを守りますが、問題はスタッカートです。決して重たくならないようにします。その際に、「瞬発力」を使うと5-8や、13-16の和音を綺麗なフォルテで弾くことが出来ます。瞬発力とは、力を加えようとした一瞬の反動です。実際にやってみましょう。

1 まず右手の1-3-5の指番号で5小節目の最初の和音であるCEGの伴盤に指を乗せておきます。この時完全に指は伴盤を触れていて、まだ下に下ろしていない状態にします。

2 ここから始まります。手首を一瞬だけ、下に向けて強い力を入れます。そうすると伴盤が下に降りた瞬間に、瞬発で手が上に上がってしまうはずです。これが「瞬発力奏法」になります。瞬発は本当にほんの一瞬にすぎません。力をためて構えるのではなく、1秒以下の話になります。あたかも、熱いものに手を触れて、さっと手をよける感じです。それが綺麗なフォルテを出します。 その上で、可能であれば、右手1の指の力を抜き、5の指に神経を集中し、Gの音が聞こえればパーフェクトです。

この曲は特にメロディックなシェーピングなどは必要なく、淡々と機械的に弾いてかまわないと思いますが、正確なテンポ、リズム、軽やかで鋭いスタッカート、なめらかなレガート、1段ごとの(4小節単位での)ダイナミックの変化等に気をつけます。そして強いて言えば、1-4小節間と9-12小節間の表情を変えて弾いてみてください。同じ素材でも表情を異ならせます。9-12の方を若干おとなしめに処理します。

執筆者: 大井 和郎

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