《4つのマズルカ》作品17はリナ・フレッパ夫人に捧げられている。
1曲目の変ロ長調はヴィーヴォ・エ・リゾルートのマズル。
2曲目のホ短調はレント・マ・ノン・トロッポ。随所にマズルの挿入されるクヤヴィアクとなっている。
3曲目の変イ長調はレント・アッサイ。マズルのリズムで書かれているが、クヤヴィアクの性格を持つマズルカとなっている。複合3部形式で書かれ、中間部にはオベレクの性格を持つ3連音符の音階が響く。この中間部には、異名同音を利用した転調がみられる。また、曲全体を通してシンコペーションが多用されている。
4曲目のイ短調はレント・マ・ノン・トロッポ。4小節の序奏と24小節のコーダを持つ3部形式で書かれている。クヤヴィアクのマズルカであるが、中間部では、同主長調によるマズルが対比される。
※クヤヴィアク、マズル、オベレクの説明はこちら(佐藤展子さんの連載ページ)。