作品概要
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:1分10秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:応用4 応用5 応用6 応用7 発展1 発展2 発展3 発展4
楽譜情報:42件解説 (3)
解説 : 髙松 佑介
(315 文字)
更新日:2020年9月18日
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解説 : 髙松 佑介 (315 文字)
ト長調、3/4拍子。
明朗なト長調の楽曲。第1番のように、16分音符の音階で主題が構成されている。主題は第1~2小節で上声部が提示したのち、第3~4小節で中声部が応答する。第5小節では中声部が主題を繰り返したかのように聞こえるが、実際には第6小節で8分音符の分散和音が続くことで主題から逸脱し、これが間奏を特徴づける動機となる。
第11小節で中声部が奏するのは、間奏として機能していた第5小節の変形である。しかしこれに続く2小節目は8分音符の分散和音ではなく、主題の後半部となっており、結果として第11~12小節は主題提示であることが分かる(第2提示部)。このように、主題と間奏の区別が曖昧なまま展開してゆく点が、この曲の特徴だろう。
楽曲分析図 : 林川 崇
(91 文字)
更新日:2018年3月15日
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楽曲分析図 : 林川 崇 (91 文字)
主題は、入りが変型されて登場する箇所も多い。 11小節の下声部では、主題の一部が半拍早い1拍目頭から開始される。
譜例提供: ベーレンライター(Bärenreiter Verlag)
演奏のヒント : 大井 和郎
(1501 文字)
更新日:2018年3月12日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (1501 文字)
シンフォニア 第10番 ト長調 バッハが上機嫌であることが伝わるシンフォニアです。このシンフォニアの特徴は主題の最初の音が裏拍から出て、その音が最も長く伸びます。通奏低音のようなバスの動きから、生き生きと演奏するべき曲であり、結果ある程度テンポは速くなければならないと思います。 このシンフォニアのもう1つの特徴としては、主題のリズムが時と場合に応じて変形します。そうなると、それはオリジナルの主題とは異なりますので、主題とは言えないと判断するのも有りだとも思います。あるいは、明らかに主題と判断しても良いでしょう。それは奏者に委ねられます。 それでは冒頭から見ていきましょう。1小節目のソプラノ、1拍目裏拍から出る声部が主題です。この主題は3小節目、1拍目、表拍のHで終わります。ここまでを主題とします。2つ目の主題は、3小節目裏拍から出るアルトです。Dから始まり、5小節目1拍目Fisで終わります。 さて、ここで皆様にお尋ねしたいのが、5小節目、1拍目から出るソプラノの声部です。主題ととてもよく似ていますね。異なる事は、裏拍から出ていない事と、終わりの音が下行して終わるという2点です。そして更なる問題が浮上します。7小節目1拍目裏拍から出るバスの声部は明らかに主題に見えるのですが、最後の音が無いのです。今までであれば最後の音は2度下行するか、2度上行するかで終わるのですが、その音がありません。そして、明白なシークエンスが始まります。 こうなってくると、主題はもしかしたら、1小節目の裏拍ソプラノから始まり、2小節目の最後のとAまでとしたほうが話はまだ簡単になるのですが、主題そのものを考えたとき、Aで終わるというのは何とも気持ちの悪いもので、どうしてもこの音はHかGに行って欲しいと感じてしまいます。その辺りをどう考えるかという問題です。 次に行きます。12小節目、2拍目、アルトのEから始まる声部も主題にそっくりですが、リズムが違いますね。13小節目2拍目、ソプラノのAから始まる声部も全く同じですね。そして15小節目2拍目でしょうか、この辺りから始まるソプラノの声部も実に主題とそっくりです。そして、20小節目1拍目アルトのHからも主題らしき声部が出ます。22小節目と24小節目のバスもそれぞれ主題に似ています。その他、26小節目、2拍目アルトのGから。27-30小節間のシークエンスを経て、31小節目2拍目ソプラノとなります。 こうなると、本当に裏拍の付点8分音符から始まり、最後は2度上行して終わる主題というのは、最初の2つしか存在しない事になります。それらの事実をどのように判断し、そしてどのように演奏に活かすかは奏者に委ねられます。例えば、11小節目の2拍目から出てくるアルトのEは、主題のリズムが変形したものと判断しても良いとは思うのですが、だからといって、1拍目のGAGFisをpで弾いて、2拍目から突然大きな音で、テーマと決めた声部を出すのもこれもとても不自然に感じます。 むしろ、1拍目にあるGAGFisで、最初のGは、前の小節の終わりの音と判断し、次のAから主題として演奏した方が自然に流れると感じますが如何でしょうか? 終わりに筆者の感じるピークポイントと最もおとなしくなる部分を書いておきます。このシンフォニアのピークは16小節目のソプラノで、ここが最もテンションが高まる部分です。次に、22小節目の1拍目が最も弱くなる部分、そして次に16小節目と同じくらい、あるいはそれ以上にテンションの高まる部分が、27小節目のソプラノになります。ご参考まで。
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