作品概要
解説 (3)
解説 : 髙松 佑介
(344 文字)
更新日:2020年9月18日
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解説 : 髙松 佑介 (344 文字)
ニ短調、4/4拍子。
フーガとして書かれており、主題の「インヴェンツィオ(着想)」の特徴としてタイによる掛留音が挙げられる。掛留音は、主題として用いられる以外にも、動機的に摸続進行として使用され、曲全体を支配している。
冒頭において上声部がニ短調で主題を提示すると、第2小節から中声部が属調で応答する。これは、上声部の主題が終わらないうちに畳み込む「ストレッタ」という技法である。後半部の第13小節以降では、上声部・中声部・下声部と全ての声部がストレッタで主題を提示してゆく。
第12~13小節の中声部、第22~23小節の上声部において組み合わされるのは、半音下行の動機である。これは「パッスス・ドゥリウスクルス」と呼ばれる、悲しみを表現する際に頻繁に用いられた音形であり、独特の曲調を与える。
楽曲分析図 : 林川 崇
(35 文字)
更新日:2018年3月15日
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楽曲分析図 : 林川 崇 (35 文字)
譜例提供: ベーレンライター(Bärenreiter Verlag)
演奏のヒント : 大井 和郎
(834 文字)
更新日:2018年3月12日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (834 文字)
シンフォニア 第4番 ニ短調 このd-mollのシンフォニアは技術的にはさほど難しくなく、どちらかというと音楽的な側面が難しいシンフォニアです。このシンフォニアを音楽的に理解するコツとしては、「ソプラノの動きを追う事」にあります。ソプラノがどの高さにあるかによって、ダイナミックを変化させていくと良いでしょう。冒頭から見てみましょう。 主題は1小節目ソプラノから始まり、2小節目の1拍目Fまでとします。主題は引き続きシークエンスを辿りながら3小節目1拍目Aまで上行します。そこから順次進行で下行し4小節目のF にたどり着きます。5小節目1拍目で最終的にDにたどり着き、一区切り着きます。2拍目はBからシークエンスを辿り下行し、8小節目の3拍目Aまで下行してきます。ここからF-durになりますね。 このように、ソプラノのラインを辿る事で山の頂点と梺が解ると思います。F-durに転調したあとは、半音階進行で下行して、A-mollに達します。14-15小節間、和声も減の響きになり、もしかしたらこの辺の音量は最も大きくなると考えても良いと思います。そこからG-mollに転調し、すぐまたF-durに転調し、20小節目においてD-mollに戻ります。調は目まぐるしく変わります。そのたびに、音質を変化させる事も重要です。例えば、1-4小節間、厳しい、悲しい、厳格なムードが続きます。2小節目でA-mollに既に転調しますが、ここはD-mollよりは音質は柔らかめであっても良いと思います。 5小節目からは、F-durに転調するためのシークエンスが続きますが、7小節目に至って初めて、曲中で暖かみのある、柔らかく、優しいムードが、2拍目の属7の第7音であるEsによって再現されます。がらりと表現を変えてください。 このように、各セクションのムード、各調のムード、またはシークエンスの動きやムードなども読み取り、自分なりに解釈し、適切な音質を選択すると良いでしょう。
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