バッハ : アンナ・マクダレーナ・バッハの音楽帳 第2巻 メヌエット BWV Anh.116 ト長調
Bach, Johann Sebastian : Das zweiten Notenbuch für Anna Magdalena Bach Menuett G-Dur BWV Anh.116
作品概要
解説 (2)
総説 : 原 晶穂
(270 文字)
更新日:2018年3月12日
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総説 : 原 晶穂 (270 文字)
〈メヌエット ト長調〉Christian Petzold(《アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳》より) この曲は、ヨハン・セバスティアン・バッハが編んだ《アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳》に含まれているが、作曲者はドレスデン、ゾフィー教会のオルガニスト、クリスティアン・ペツォールト(1677-1733)であることが、近年の研究で明らかにされている。 このメヌエットのメロディーは、この《音楽帳》の中で最も有名なものである。しばしば同主調(ト長調とト短調)関係にある〈メヌエット ト短調 BWV Anh.115〉とセットで演奏される。
演奏のヒント : 大井 和郎
(1574 文字)
更新日:2020年5月31日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (1574 文字)
単純な2声のメヌエットだからこそ、難しいですね。この曲を弾くにあたって主に2つの注意点があります。1つは、強弱のコントロールです。平坦にならないように気をつけます。もう1つは方向性です。色々可能性はあるのですが、一緒に考えてみましょう。
バッハの作品を上手に演奏するコツは、とにかく徹底的に分析をすることに尽きます。構成を知っておきましょう、この曲は3部形式になります。
A 1ー16小節間
B 17ー32小節間
A 33ー40小節間
になります。
1ー16のAは2つに分けることができ、1つは1ー8小節間、もう1つは9ー16小節間になります。これをそれぞれ、a と b とします。
a と b は後ろの4小節が異なりますが、最初の4小節は全く同じですね。
まず、a の1ー4小節間について考えます。1ー4小節間のフレーズは2つと考えます。1ー2と3ー4小節間になります。この、1ー2小節間を考えたとき、方向性は、2小節目の1拍目右手の4分音符G に向かうようにします。つまりは、2小節目のGをピークとして、その前がクレシェンド、その後がディクレシェンドとお考え頂いて構わないと思います。
次に3ー4小節間ですが、ここで3-4を1-2と違いを付けるか付けないかは奏者に委ねられま
す。3ー4の方を若干、強弱を弱める等の違いを付けても構いません。そのまま同じ事を2回繰り返しても構いません。
次に5ー8小節間ですが、方向性は7小節目に向かうようにします。故に、5小節目から徐々に音量を上げていき、7小節目に達するように演奏することが出来ます。7小節目の右手Cに達したら、8小節目に向けてディミヌエンドをかけます。
次にbです。9ー12小節間は、aの1ー4小節間を参考にして下さい。13ー16小節間、15小節目に向かってクレシェンドをかけ、16小節目に向けてディミニュエンドをかけます。
次にBセクションです。17ー18小節間の2小節間を1つのものとして考えます。17ー18小節間はメゾフォルテなどから始め、ディミニュエンドをかけます。
19ー20小節間を1つのものとして考えます。ここではスビトフォルテを用い、この2小節間をフォルテで演奏します。
21ー24小節間を4小節単位で考えます。pから始め、23小節目に向けてクレシェンドをかけ、24小節目に向かってディミニュエンドにします。
25ー28小節間、pから始まり、今度は28小節目に向かってクレシェンドをかけていきます。ですから28小節目はフレーズの最後の小節にもかかわらず、クレシェンドで終わります。
29ー32小節間、29小節目で突然のpから始め、31小節目に向けてクレシェンドをかけ、32小節目に向かってディミニュエンドをかけます。
33ー36小節間、1ー4小節間を参考にして下さい。37ー40小節間、37小節目で大きめに始まり、40小節目に向けてディミニュエンドをかけます。
これらはほんの一例に過ぎませんが、ご参考まで。決して平坦にならないようにするためのダイナミックですが、不自然にもならぬように気をつけます。「クレシェンド、ディミニュエンド」という言葉が解りやすく便利なので使いましたが、そのようなフレーズのラインを作るとお考えになられて良いと思います。
このメヌエットのアーティキュレーションに関してですが、4分音符をセミスタッカートにすることが良いのではないかと感じました。4分音符が出てきたら、短すぎず、長すぎず、また音量が大きくならないように気をつけます。
音楽的な考え方:
このメヌエットはユーモアがあり、期待感があり、楽天的であり、実に機嫌の良いメヌエットであることを理解し、そのような、楽しい気持ちで弾くように心がけましょう。少し貴族的な会話のように、気品があり、短調の部分でも決して深刻にならないようにします。
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