ドビュッシー :2つのアラベスク 第1番 ホ長調

Debussy, Claude Achille:2 Arabesques Première arabesque E-Dur

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:4分00秒
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解説 (1)

解説 : 白石 悠里子 (1083文字)

更新日:2019年11月6日
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ホ長調、4分の4拍子、アンダンティーノ・コン・モート。全体は3部形式で捉えられる。第1部(第1-38小節)は、4つのセクションから成っている。第1セクション(第1-5小節)では、2小節の三連符の旋律を経て、第3小節から上声と下声が加わり、第5-6小節の旋律に「A−G(is)−F(is)−E」【譜例1】という、この楽曲をまとめる主要モチーフが登場する。左手のアルペッジョに乗せて自在に紡ぎ出される旋律による第2セクション(第6-16小節)に続いて、第3セクション(第17-18小節)では主要モチーフが回帰し、その後はまた自由に歌われる第4セクション(第19-38小節)へ引き継がれて完全終止(V-I)する。第2部(第39-70小節)はイ長調に転調して、8小節主題がややゆったりとした動きとともに提示される(第39-46小節)。その冒頭2小節の内声には「A−G−F(−E)」モチーフが用いられており、楽曲の一貫性を見出すことができるだろう(第39-40小節)【譜例2】。この8小節主題は経過句(第47-55小節)ののち再提示され(第55-62小節)、ハ長調とfで決然ともう一度提示されて主調へ回帰する(第63-70小節)。第3部(第71-107小節)は、冒頭2小節の上声部に主要モチーフが付加されるものの、基本的には第1部の第1セクションから第3セクションが再現される(第71-88小節)。第89小節以降は、四声による下降の経過句(第89-94小節)からコーダへ入る。3連符による装飾を伴いながら「A−G(is)−F(is)−E」のモチーフが鳴らされ(第95-99小節)【譜例3】、第1部の第2セクションが回想され、軽やかに閉じられる(第100-107小節)。

 

【譜例1】アラベスク第1番 第5-6小節[1]

【譜例2】アラベスク第1番 第39-40小節

【譜例3】アラベスク第1番 第95-99小節


[1] 本解説で引用した楽譜は以下である。
Claude Debussy. 1904. 1ère Arabesque, Paris: Durand, D. & F. 4395, accessed 2 November 2019, International Scores Music Library Project, http://conquest.imslp.info/files/imglnks/usimg/e/ef/IMSLP255353-PMLP02383-Debussy,_Claude-Deux_Arabesques_Durand_4395_scan.pdf. 

執筆者: 白石 悠里子

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