チャイコフスキー :「四季」-12の性格的描写 9月 「狩の歌」 Op.37bis ト長調

Tchaikovsky, Pytr Il'ich:Les saisons - 12 Morceaux caracteristiques No.9 "La chasse" G-Dur

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:2分30秒

解説 (1)

解説 : 山本 明尚 (380文字)

更新日:2019年6月25日
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時間だ 時間だ! 角笛が響く

狩支度の男たちは

すでに夜明けには馬に跨がり

繋がれた猟犬たちが飛び跳ねる

エピグラフはプーシキンの『ヌーリン伯爵』(1825)より。

ト長調の主題のフレーズに見られる鋭い付点音符や三連符、左手の伴奏の二声による和音は明らかに、西洋クラシック音楽に伝統的に見られる(そしてエピグラフ詩にもみられる)狩りの角笛の模倣である。そこからチャイコフスキーは発想を広げ、リズム動機はそのままに、しかしピアニスティックに幅広い音域を用いて主題を展開していく。ホ短調の中間部では、雰囲気こそ一転し、主要部分と対称をなしているが、その一方で三連符や付点は維持されている点が面白い。

執筆者: 山本 明尚
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