ブルクミュラー(ブルグミュラー) : 25の練習曲 すなおな心 Op.100-1
Burgmüller, Johann Friedrich Franz : 25 Etudes faciles et progressives, conposées et doigtées expressément pour l'étendue des petites mains La candeur Op.100-1
作品概要
解説 (3)
解説 : 佐藤 卓史
(529 文字)
更新日:2022年1月31日
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解説 : 佐藤 卓史 (529 文字)
曲集の冒頭を飾る爽やかな1曲。電車の発車ベルにも使われるなど、ピアノ学習者以外にもよく知られています。和声的 なポイントは 3 カ所。V度調(ト長調)から借用してきたドミナント「ドッペルドミナント」の強い進行感 (7小節)、減七の和音からの開放感に溢れたI度の第2転回形(「四六の和音」)(14小節)、そして曲の終盤に現れる、同主短調(ハ短調) の As 音を用いたモルドゥアの和音 (17,19小節) の寂しげな表情です。はじめの2つ (7,14小節) は、右手の倚音(強拍上の非和声音)で強調されています。
演奏のポイント(原典♩ =152)
8分音符のメロディーをレガートで弾く練習です。5 - 3 - 2 - 1 -・・・ となめらかに重心を移動させていく、その際に手首を少し反時計回りに回転させます(大きく回しすぎてはいけません)。これによって、2小節の前のオクターヴの跳躍もスムースに弾くことができます。右手ができるようになったら、9小節からは左手と一緒に、そして13小節では5指を保持したまま同じ動きができるか、というように、少しずつ難しい課題にチャレンジするように構成されています。
演奏のヒント : 大井 和郎
(1019 文字)
更新日:2019年1月31日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (1019 文字)
実に様々な弾き方がありますが、筆者の独断と趣向により演奏のヒントを書かせて頂きます。楽譜全体を見ますと、Allegro Moderatoの他、左手に全音符が並んで伴奏の役割を果たしています。
所謂ホモフォニーの傾向ですね。右手のメロディーは、拍の頭に必ず音符が書いてありますので、拍を刻みがちで、要するに縦割りの音楽になりがちです。そのような解釈をされる方はそれはそれで良いのですが、筆者はこの音楽は横に流れて然るべきと考えています。音楽を横に流すにはどのような工夫が必要でしょうか?
1 左手の伴奏系の全音符や2分音符はできる限り柔らかく弾く。仮に左手の3和音が3声と考え、チェロやヴィオラが奏でていると想像してみて下さい。その時、1拍目の表拍に強烈なアタックは必要ありませんね。そして横に切らずに流すためにはペダルが必須となります。ペダルによって和音と和音の切れ目を無くします。このペダルに関しては後術します。
2 右手のメロディーラインはレガートで弾くことが必須となります。飛び出す強烈な音が無いように、緩やかに横に流します。
さて、そこで音楽を横に流すためにペダルを使用するわけですが、どのように踏めば良いのでしょうか?この曲は1ー2小節間と最後の小節を除き、全ての小節に半音進行があります。
つまりは、踏み続ければ濁る事になります。筆者の助言ですが、この曲には2つのペダルの踏む方があります。
1つは、各小節(もちろん例外もあります)3ー4拍間だけを踏み、1ー2小節間はペダルを無しにする方法です。3ー4小節間を踏み、次の小節の1拍目でペダルを離すことにより、左手の和音をスムーズにつなげることが出来ます。もう1つは、ペダルを2拍単位で踏むことです。どちらの方法でもかまいませんし、場所によって使い分けてもかまいません。
これらの(少なくとも2拍間は踏み続ける)の方法でペダルを踏んでも、やはり濁りは避けることができません。徹底的に濁りを避ける踏み方もあるにはあるのですが、筆者はあえて少し故意に濁らせる上記のペダルを推奨します。半音進行の濁りによって、実にロマンティックな美しさが演出できます。あまりにも、竹を割ったように、完璧に濁りを避ける事が、標題を描写するという事も言えますが、あまりにも無味乾燥な演奏になってしまうと筆者は感じます。
ドルチェで、ppで上記ペダルを使い、たっぷりとルバートをかけることで曲が別物になります。
ご参考まで。
楽曲分析図 : 飯田 有抄
(12 文字)
更新日:2018年3月15日
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楽曲分析図 : 飯田 有抄 (12 文字)
譜例提供: 音楽之友社
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