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クリーガー, ヨハン・フィリップ : メヌエット イ短調

Krieger, Johann Phillip : Menuett a-moll

作品概要

楽曲ID:17364
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:メヌエット
総演奏時間:0分40秒
著作権:パブリック・ドメイン
原曲・関連曲: 曲集・オムニバスプレ・インベンション

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:基礎3 基礎4 基礎5

楽譜情報:23件

解説 (2)

解説 : 今関 汐里 (96 文字)

更新日:2021年3月1日
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4分の3拍子。イ短調。2部形式(8+16小節)。右手と左手は、旋律と伴奏というよりむしろ、それぞれが旋律と対旋律の役割を担っている。第2部冒頭(第9〜16小節)では、平行調のハ長調に転調する。

執筆者: 今関 汐里

演奏のヒント : 大井 和郎 (1154 文字)

更新日:2021年8月4日
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演奏によってはとても堅く聞こえやすくなってしまうメヌエットです。多くの工夫が必要になります。テンポは揺れることは一切ありませんので、限られたテンポの中での工夫となります。とはいえ、特別なことをするわけでも無く、個々の考え方でラインをシェープ(形取る)していけば良いです。  

堅く聞こえる要因は、ラインのシェーピングもそうなのですが、ダイナミックが平坦になれば堅く聞こえ始めます。また、和音の解決音などにも気を遣います。  

1-2小節間、3-4小節間がまったく同じに弾く奏者が多く居ます。ここはラインの弾き方を考えてみましょう。1-4小節間において、メロディーラインは、ECA F DHG E と書かれています。それを、E. F. D. E と4つの音として考えます。つまりは、1小節目と3小節目の2-3拍間の音を抜いた形で考えます。  

この、EFDEの4つだけピアノで弾いてみましょう。EよりもFが大きいと考えても良いですし、E よりもFが小さいと考えても構いません。DとEを考えたとき、DよりもEを弱くと考えるとこの 1-4小節間をまとめて考えたときに最後のEは、フレーズの最後の音になりますので、弱い方が望 ましいです。  

後の選択肢は、2つめのFを弱くするか、大きくするかです。弱くする場合、E-F. D-Eと2つのフレーズと考え、それぞれ2つめの音符を弱くし、E-FよりもD-Eの方を弱くするようにします。  

反して、EFDEと4つの音を一つまとめと考えたとき、EよりもFが大きく、次にDで少し下がり、 最後のEでさらに弱くと考えます。つまり、最初のEと最後のEは弱く、Fは大きく、DはFよりも少し弱くします。筆者が弾くのであれば後者の方です。  

たったこれだけのことでも、まったく異なって聞こえます。この4小節間、くれぐれも平坦にならないように気をつけます。  

5-8小節間は、2つに分けて考えることをせず、5-8小節間の4小節間をひとまとめとして考えます。5ー8小節間が終わった時点で、文章で言うと「句点」の部分になるため、ついついクレシェンドをかけてしまって、それは良いのですが、大きくするべきでは無い音もあります。6小節目の 1拍目右手のGisは、前の小節からC H A と下行してたどり着く音ですのでこの音は弱いです。続いて7ー8小節間、右手、D C H A H A は、単純に、D C H A と考え、Dから順に少しずつ弱くしていきます。特に最後のAにはほぼ力を入れません。  

中間部、9ー16小節間は1ー8小節間を参考にします。ただしこの9ー16小節間はC-durですので、音色を多少変えてください。1ー8小節間がテンションが高いのに対し、9ー16小節間は温かみのある優しい部分です。

執筆者: 大井 和郎

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