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ドビュッシー :ピアノ三重奏曲 ト長調

Debussy, Claude Achille:Trio pour piano, violon et violoncelle G-Dur

作品概要

楽曲ID:1455
作曲年:1879年 
楽器編成:室内楽 
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:22分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

楽曲分析 : 舘 亜里沙 (1420文字)

更新日:2015年6月12日
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第1楽章(アンダンティーノ・コン・モート・アレグロ):ト長調、4分の3拍子。曲頭の速度指示では、「アンダンティーノ(アンダンテより速く)」「コン・モート(動きをもって)」「アレグロ(快速に)」という3つの速度標語が混在しているが、ヘンレ社による校訂には「おそらくアンダンティーノ・コン・ブリオ(生き生きとしたアンダンティーノで)に近い意味だろう」と記載されている。主として、冒頭でヴァイオリンによって奏でられる16分音符の滑らかな旋律と、106小節目でチェロによって先奏でられる三連符の優雅な旋律が素材となっており、この2つの旋律が転調されたり断片化されたりすることで、楽曲が展開していく。これらの旋律を第1主題・第2主題と称するならば、提示部(冒頭~151小節目)/展開部(152小節目~232小節目)/再現部(233小節目~終結)と区切ることが出来るが、展開部が提示部のほぼ半分の長さ、さらに再現部は展開部の半分以下の長さと、楽章の終わりに向かって音楽が凝縮されてゆく形を取っている。

第2楽章(スケルッツォ‐インテルメッツォ):ロ短調、4分の2拍子、三部形式。冒頭の9小節間は、属七和音や属九和音を並べることによって、ロ短調のV₇→Iのカデンツを導く序奏となっている。そして、ピアノに可愛らしくも哀愁ただよう主旋律が現れる。ヴァイオリンとチェロは、始め主旋律に対する副旋律となるような、装飾的な音型を奏でているが、やがてピアノパートに加担する形で主旋律に加わる。中間部はチェロが提示する緩やかな旋律と、ヴァイオリンが提示する付点の鋭い旋律の両方が主張し合い、明と暗、静と動がせめぎ合うような効果が生まれている。また、A♯音がチェロの旋律では導音として機能し、ヴァイオリンの旋律では属音として機能することによって、やや調が揺らぐような雰囲気も出ている。中間部が対位法的にも和声的にも凝ったものであるのに対して、再現部は簡潔に楽章を閉じている。

第3楽章(アンダンテで表現豊かに):ト長調、4分の4拍子、三部形式。序奏(4小節)→A(20小節)→B(23小節)→A’(20小節)と、前2つの楽章に比べて非常に均整のとれた形式を持っている。主旋律も非常にシンプルなもので、最初にチェロそしてヴァイオリンに受け継がれる形で提示される。B部分ではピアノが示した三連符の混じった旋律が主導となり、ヴァイオリン、チェロへと渡されて行く。A’部分では、主旋律はヴァイオリンのみに任され、チェロは8分音符で、ピアノは16分音符で静かに伴奏し、大変美しい音響が生み出される。

第4楽章(情熱的に):ト短調、8分の6拍子。自由なロンド・ソナタ形式。主旋律はピアノのユニゾンで示され、その後もしばしばヴァイオリンとチェロのユニゾンで奏されるため、非常に印象の強いものとなっている。哀愁に満ちた主旋律に対し、26小節目~29小節目で初めて登場する短い付点の旋律は、楽曲が進行する度に転調・拡大してゆき、楽曲を明るい方向へと引っ張っていく。64小節目~90小節目にかけて登場する優雅な旋律を主旋律の変形と捉え、64小節目~134小節目を展開部と捉えるならば、A-B-A-展開部-A-B-Aのロンド・ソナタ形式だと考えることが出来る。最後に登場する主旋律は、ピアノの厚い和音の中、ヴァイオリンとチェロのユニゾンで盛大に奏された上にト長調へと転調し、華やかな終結を迎える。

執筆者: 舘 亜里沙

楽章等 (4)

第1楽章

総演奏時間:9分00秒 

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第2楽章

総演奏時間:3分30秒 

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第3楽章

総演奏時間:4分00秒 

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第4楽章

総演奏時間:6分00秒 

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