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リスト:死の舞踏(サン=サーンス) S.555 R.240

Liszt, Franz:Totentanz (Saint-Saëns) S.555 R.240

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:リダクション/アレンジメント
総演奏時間:10分30秒

解説 (1)

執筆者 : 岡田 安樹浩 (721文字)

更新日:2008年11月1日
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リスト自身も「死の舞踏 Totentanz」という同名のオリジナル作品を作曲しているが、本作品はフランスの作曲家、サン=サーンスによる交響詩『死の舞踏 Dance macabre』を1876年にピアノ・ソロ用にアレンジしたものである。

リストが生涯を通じて同時代の作曲家のオペラの有名旋律や歌曲、管弦楽作品などをピアノ用にアレンジしていることは一般によく知られているが、その内容はヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして活躍していた時代と、後の時代とでは大きく異なる。この作品は時代的に後者に属するもので、前者の時代ような過度な超絶技巧による、いってみれば「リストの、リストによる、リストのための」アレンジ作品とは少々趣が異なる。つまり、主題の極端なデフォルメや構成の作り変えなどは基本的に行われていないのである。よってここでは、サン=サーンスによる原曲について若干の解説することにしよう。

もともとは、アンリ・カザリスの詩「死の舞踏」に曲をつけた歌曲として1872年に作曲されたが、のちに交響詩としてオーケストラ楽曲化された。交響詩『死の舞踏』の初演は1875年1月24日、パリのシャトレ座においてコロンヌ指揮のコロンヌ管弦楽団によって行われた。

ソロ・ヴァイオリンのパートが「ト・ニ・イ・変ホ」と通常(ト・ニ・イ・ホ)とは異なる調弦を行い(スコラドトゥーラ)、開放弦で「イ・変ホ」という減5度を奏することができるよう工夫されている。減5度は増4度の異名同音程であり、サン=サーンスの意図がこの増4度音程にあることは明白である。増4度は音楽史上「トリトヌス(悪魔の音程)」と呼ばれており、「死」を象徴する楽曲に意図的にこの音程を用いたというわけである。

執筆者: 岡田 安樹浩

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