
解説:齊藤 紀子 (435文字)
更新日:2008年8月1日
解説:齊藤 紀子 (435文字)
アメリカ合衆国の作曲家。ピアニストとしても活動した。実験的な試みを積極的に行い、20世紀の音楽の語法の展開に貢献した。ピアノ曲《The Tides of Manaunaun》(1921?)は、音楽史上で初めてトーン・クラスターを用いた作品とされている。ピアノの弦に直接指を触れさせて音を出す奏法を考案した。作曲を始めたのは8歳の時で、それより前の5歳からヴァイオリンを学んでいる。しかし、正式な音楽教育を受けたのはカリフォルニア大学に入学した1914年のことであった。カウエルにとって、アイルランド民謡も東洋の音楽も、自然界の音も人工的な音も、みな音楽の素材となり得るものであった。
アメリカ国内のみならず、ヨーロッパの各地でも演奏や公演を行ったカウエルは、自ら出版社を設立し、シェーンベルクやヴェーベルン、アイヴスの作品を出版した。その他にも、音楽の教授に執筆にと精力的に活動した。カウエルの弟子の中にはケージの名が見られる。また、妻と共著でアイヴズの伝記を書いている。
作品(49)
ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) (2)
ピアノ独奏曲 (6)
曲集・小品集 (4)
性格小品 (6)
種々の作品 (29)