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春畑 セロリ :ひなげし通りのピム 1. ある朝、かどをまがったら

Haruhata, Celéri:Pim on Corn Poppy Street One Morning, When I Turned the Corner

作品概要

楽曲ID:71548
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:子供のための作品
総演奏時間:0分30秒

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (805文字)

更新日:2022年5月20日
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曲は8小節x2で16小節と考え、8小節で1つのフレーズと考えます。さらに前半8小節を考えたとき、4小節x2と考えます。冒頭の4小節はさらに2小節x2と考えられ、1ー2小節間よりも3ー4小節間のほうのテンションを上げます。メロディーラインもHまで上がりますね。

さてここからが本題なのですが、皆さん1小節目の和音を分析するときにどのような分析をされますか?1ー2小節間が、主和音(CEG)と6の和音(ACE)であれば、6の和音のほうのテンションが高いかも知れないのですが、注目すべきは、1小節目、左手は短2度で書かれてあるCとHで、仮に1小節目をC E G H と考え、このHが次の小節でAに降りて、GはAに上がって解決されると考える事もできますね。そうなると、むしろ、1小節目よりも2小節目の方が音量的には小さくて良いのではないかと筆者は考えておりますが、如何でしょうか?

これと全く同じ事が3ー4小節間に起きますね。クレシェンドマーキングが書かれておりますが、筆者はこれはむしろ右手のメロディーラインのためのクレシェンドマーキングと考えており、左手の和音は、やはり、4小節目のほうが3小節目よりも弱いと感じます。

同じく、5小節目よりも6小節目を弱く、7小節目よりも8小節目を弱くと考えます。そうすると、この1ー8小節間で、全ての4つのフレーズは2小節単位で終わり、各2小節目が1小節目よりも弱いと考える事ができます。

後半は9ー10小節間で1つのフレーズ、11ー12小節間で1つのフレーズ、最後、13ー16小節間で1つのフレーズと考えます。前半とは様子が変わり、12小節目、あるいは13小節目をゴールとして、方向性を表現しましょう。例えば2小節目であれば、一息つく所と考える事もできますが、後半のベースラインはどんどん下行してテンションが上がりますね。9 10 11 12とテンションを上げていって良いと思います。

執筆者: 大井 和郎

楽譜