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ベートーヴェン :第3番 第3楽章 スケルツァンド、アレグロ・マ・ノン・トロッポ

Beethoven, Ludwig van:WoO.47-3 3.Scherzando, Allegro ma non troppo

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:3分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

解説 : 鐵 百合奈 (454文字)

更新日:2020年1月18日
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3楽章 Scherzando: Allegro, ma non troppo スケルツァンド:アレグロ・マ・ノン・トロッポ

ニ長調、4分の2拍子。フィナーレにスケルツァンドと表記するのは珍しい。前半はソナタ形式の提示部の構成で、後半はコーダ付きのロンド形式。これまでになく楽節構造が凝っており、とくに副主題あたりの和声進行とフレーズ構造のズレが面白く、まるで副主題がどこから始まるのか隠そうとしているよう。これは故意の仕掛けなのか、はたまた即興の名手であったベートーヴェンの自然なインスピレーションによるものなのか。第16小節で主要主題が終止していることは明白だが、第17小節からカノン風に始まる推移部の構造が気まぐれで、筆者は4+15小節がカデンツァ風の推移部と捉えている。したがって、副主題は第22小節から4+4+6であり、第36小節からコデッタと見ている。第58小節から12小節間の間奏を挟んで主要主題が回帰して以降はロンド形式の様相を呈する。第89小節に現れるトリルは、後期ソナタの萌芽だろうか。

 

執筆者: 鐵 百合奈
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