バッハ :第23番 前奏曲とフーガ 第23番 前奏曲 BWV 868 ロ長調

Bach, Johann Sebastian:Prelude und Fuge Nr.23 Prelude Nr.23 H-Dur

作品概要

楽曲ID:62155
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:1分10秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展3 発展4 発展5 展開1 展開2 展開3

楽譜情報:1件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (504文字)

更新日:2023年7月17日
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これは筆者の勉強不足でもあるのですが、バッハのH-durという調性は、この平均律第1巻と2巻以外に見つけられませんでした。他の作品にもしかしたらH-durは存在するかもしれないのですが、少なくともバッハのH-durは極めて希な調性みたいです。

この調の特性は、極めて楽天的で平和で地味と言えます。このプレリュードは基本的に3声で書かれていますが、最初から最後まで、16分音符はどこかの声部にあり、それは終止モーションを止めずに淡々と進んでいく曲と考えられます。余計なところで止まったり、時間をかけたりはしません。また、だからといって忙しい調性でもありませんので、心地よいテンポで進んで下さい。

16小節目以降は4声になりますが、それまでは厳格な3声で書かれておりますので、声部の独立が望まれます。ソプラノ、アルト、バス、の声部はそれぞれ異なった音色を与え、別声部として聴かせる事が望ましいです。

途中、7~8小節間、テンションは少し上がりますが、基本的には穏やかな曲とお考え下さい。16小節目以降、4声になったとしても、ドラマティックまでにはならず、多少層が厚くなるくらいにお考え頂き、最後は平和に終わって下さい。

執筆者: 大井 和郎
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