このジーグはアンサンブルの迫力を思わせるジーグです。曲の性格としては、単純なテーマがあり、それがa-mollかe-mollでのいずれかで次々と出てきます。後半ではその主題がインヴァージョンで出てきます。テーマそのものは決して深刻な要素を持ってはなく、むしろ明るささえ感じさせる単純な素材です。
このジーグは、前半・後半ともに、まずは1声で始まり、次に2声になります(前半4小節目・後半34小節目)、次に3声になり(前半8小節目・後半38小節目)、最後に4声になります(前半24小節目・後半58小節目)。途中、12~13小節間のような例外もありますが、基本の流れは以上です。ダイナミック的にはもちろん、pから始まり、声部が増えてくるたびに、合唱隊の人数、あるいはアンサンブルの人数が増えたと仮定し、徐々に音量を上げていきます。前半がフォルテで終わったら、すぐに音量を落とし後半をスタートし、後半も前半と同様に、声部が増えるたびに音量をあげていきます。
28~30小節間と59~60小節間は、テンポも少しだけ緩め、重たさを加えると、より一層スケールが大きく聴かせることができます。