このような、一見何もきちんとした形式の無い即興的な曲を演奏する場合、カデンツ(終止形)を決めておき、そこで一区切りを付けるようにしておくと演奏・分析が大変楽になります。例えば1小節目から始まり、最初のカデンツは、10小節目1拍目で、a-mollの主和音となる部分です。ここで一区切りがつきます。
それでは、この10小節間でどこがピークポイントであるかを考えます。1~3小節間は、和音が、i V i と主和音から属和音、そしてまた主和音に戻るだけですが、4小節目で、ii の和音が来て、5小節目は借用和音になるのですが1拍目ソプラノの、E Dis Dis にたいして、6小節目は、Fis E E と上行し、テンションが上がっていき7小節目で最高音のHに達し、そこから徐々に下行して10小節目にたどり着くと考えます。
そうすると、7小節目をピークポイントとしてまとめていけば、音楽的にも聴きやすくなりますね。
この例を使い、以降のカデンツの場所、12小節目の1拍目、そして最後の小節と、曲を3つに大きく分けるとまとめやすくなります。