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ローゼンブラット :日本の歌によるファンタジー~日本の未来である、チャーミングな世玲音に捧ぐ~

Rosenblatt, Alexander:Fantasy on Japanese Themes (dedicated to Charming Serene , the Tomorrow of Japan)

作品概要

作曲年:2004年 
楽器編成:ピアノ合奏曲 
ジャンル:幻想曲

解説 (1)

執筆者 : 加藤 麗子 (829文字)

更新日:2010年1月1日
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2005年3月11日に行われたローゼンブラット初来日公演「ダブル・ピアノ・デュオ」の為に、ローゼンブラットが憧れの国だと語る「日本」の観客へ、彼の特別な思いを込めて全精力を費やして書いた「傑作」。2004年、筆者が十数曲の日本の名曲を気の向くままに五線紙におこして、コメントを付けて彼へ送った。「さくらさくら」「浜辺の歌」「荒城の月」「花」「ずいずいずっころばし」「かごめかごめ」「赤とんぼ」「上を向いて歩こう」など。彼が最初に選んだ曲はストレートに日本をイメージできるという「さくらさくら」。その他これに合いそうな明るい曲ということで選んだのが「浜辺の歌」と「赤とんぼ」。選曲において「さくらさくら」以外の曲については特別に象徴的な意味はなく、インスピレーションで選んだようだ。本作品はその後半年で完成した。曲の始まりはしめやかに美しく導かれてのどかな「浜辺の歌」から始まるが、次第に怒涛のようなスケールの大きい波へと変わっていく。ふと山へ目を向けるとそこには立派な寺が立っている、この時「さくらさくら」によって荘厳な鐘の音が遠くで鳴り響く。そしてテイクファイブの「赤とんぼ」を口笛で吹く若者、ナンパでもしながら街を闊歩しているような粋な調子。やがてラフマニノフ調のドラマティックな「さくらさくら」からスイングする「赤とんぼ」、この辺りからエネルギーが更に増していく。未来へ夢を抱きながら颯爽と奏でるブルース調の「浜辺の歌」、最後には「さくらさくら」までもがニューオリンズ・ジャズ・スタイルになってしまう。この曲が最後まで演奏された時、それを聴いた人はいつのまにかニューオリンズのベイジンストリートに立っているような気分になるかもしれない。ローゼンブラットのコンセプトは日本的な色合いを残しながら編曲するというものではない。3つの日本の古い歌を素材にジャズをクロスオーバーしていくことで「全く違う作品として」作り上げたのだ。これが彼のオリジナリティである。

執筆者: 加藤 麗子

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