平吉 毅州 :子どものためのピアノ曲集《南の風》 赤い月とこびとの踊り イ短調

Hirayosi, Takekuni:South Wind The Dance of the Elves and the Red Moon a-moll

作品概要

楽曲ID:52257
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:子供のための作品
総演奏時間:1分15秒
著作権:保護期間中

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用6

楽譜情報:1件

解説 (1)

演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (781文字)

更新日:2025年2月19日
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この曲集の第4曲 「 月夜のコロボックル」の演奏のヒントでも記載した通り、月とこびとというテーマを作曲者は好んでいたようです。ところで、「赤い月」とはどのようなものなのでしょうか。月が赤やオレンジに見えるのは、朝日や夕日が赤く見えるのと同じで、月の出、もしくは月の入りのときのように、月が地平線に近いときに、赤っぽく見えやすくなるそうです。いかがでしょうか、イメージが沸きますか?私には、地平線近くの大きな赤い月と、月に照らされて小人たちの踊る影が脳裏に浮かんできました。最初の4小節は密やかに、5小節目からは広がりを感じます。13小節目で「レ・ファ♯・ラ」の和音が伸ばされ、明るく、光が増します。この最初のセクションの終わりである17小節目の1、2拍目はしっかりと弾き切って下さい。続く3小節目からはdolceで5拍子的です。クレッシェンドを伴い上行していくと、26小節目のmfに到達し3拍子、30小節で2拍子的に徐々に拍感が縮小され、切迫されます。踊りの興奮や、高揚感が増していくのを感じましょう。その後、dim.で一旦5拍子的なmpに落ち着きますが、すぐに36小節目からpoco a poco cresc. e accel.(少しずつ大きく、速く)で、今度は拍の縮小ではなく、本当にテンポを速めます。辿り着いた41小節3拍目からは、a tempo(元の速さ)で正しい速さで弾きましょう。特に左手が急いでしまわないように気をつけましょう。コーダの3小節目からはハーモニーの変化を把握するために、左手と右手を同時に弾いて響かせ、色合いの変化を味わってみるのも良い練習になると思います。

執筆者: 杉浦 菜々子
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参考動画&オーディション入選(1件)

高原 玲香(入選)