注意すべき点を述べていきます。ダンス音楽ですので、軽快なテンポとアーティキュレーションが望ましく、1拍目から2拍目まではレガートで繋ぎ、2拍目をスタッカートで短く切って下さい。3拍目も同様にスタッカートで切ります。

最も心配されることとしては、左手の5の指の問題です。左手の5の指は、この場合、バスの声部を弾きますので、旋律の次に大きな音でなくてはなりません。このバスが、抜けたり、かすれたりするような状況になりかねなく、それを避けるためには、5の指を、真っ直ぐ、棒のように伸ばして打鍵をするのではなく、きちんとした指の形で、まずはフォルテシモで打鍵をして、指に場所をよく覚えさせ、指そのものも強く鍛えるようにします。

最も心配されるのは、Fisです。これは黒鍵なので、幅が狭く、高さもありますので、この音がきちんと打鍵されるかが鍵になります。Fisのみを5の指で弾いて、打鍵した瞬間に指がグラグラとしないように注意します。グラグラする場合は、何度も打鍵を繰り返し（正しい形で）、グラグラが収まるまで打鍵し続けます。芯のある音が出るようになったら成功です。