ギロック : こどものためのアルバム クラシックカーニバル 2.聖体行列
Gillock, William : Album for chirdren Classic carnival 2.Religious Procession
作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 杉浦 菜々子
(531 文字)
更新日:2025年6月18日
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演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (531 文字)
宗教的な儀式の厳かで敬虔な雰囲気を映し出すように書かれた作品です。全体としてfでの表現が多く求められますが、音がきつくならないよう、重心を低く保ち、落ち着いた響きを意識することが大切です。一定の歩みを感じさせるリズムと静かに進行する和声によって、曲全体に厳かな聖体行列の様子が描かれています。
テンポは終始安定させ、厳かな雰囲気を崩さないように心がけましょう。スラーは短めに記されていますが、実際の演奏では4小節単位のフレーズ感を意識し、弦楽器をイメージして自然な流れを持たせるとよいでしょう。7小節目や最後の4小節に現れる16分音符の旋律は、拍に正確に当てはめるのではなく、動きを意識して自由な表情で演奏することが求められます。
バランス面では、たとえば16小節目の2拍目以降の左手では、バスの音を中心に響かせ、力まずに豊かで幅のあるffを作り出すことが重要です。また、24小節目から始まるバスの象徴的な「レ」の連打は、ppで同じ長さで均一に保つ集中力が求められます。
演奏にあたっては、重心を低く保つイメージで、音と音の間にあるエネルギーを丁寧に感じ取りながら奏することが肝要です。特に長い音価の音には、響きが自然に持続するような音量と音質の配慮が必要となります。
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