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青島 広志 :組曲《オリンポスは笑う》 第1組曲

Aoshima, Hiroshi:Suite "Olympus WA WARAU"

作品概要

作曲年:1985年 
楽器編成:ピアノ合奏曲 
ジャンル:組曲
著作権:保護期間中

解説 (1)

執筆者 : 齊藤 紀子 (1299文字)

更新日:2007年8月1日
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1985年の夏に作曲された、ギリシア神話をもとにしたピアノ連弾のための2集の組曲。録音初演が作曲者と中川俊郎により同年の秋に、舞台初演が1987年11月に行われている。

<第1組曲>

第1曲目「ゼウスとヘラのファンファーレ」は、神々の王ゼウスと、その夫人ヘラを描写している。ゼウスはヘラに隠れて他の女性に思いを寄せ、ヘラに怒られるという話を描写している。この曲では明確に、プリモとセコンドが各々表現を担当する神を分離されており、プリモは堂々としたヘラを、セコンドはこそこそとしたゼウスを表現している。

第2曲目「デメテルとヘスティアの田園舞曲」は、農業や家庭を守り、姉妹とされる2人の女神、デメテルとヘスティアを描写している。3部形式により、その両端の部分はシチリアーノとなっている。

第3曲目「アテナとアレスの行進曲」は男女の戦をつかさどる神を描写している。アテナは平和を守るための戦いに勝利をもたらす女神であるのに対し、アレスは暴力的な戦いの神である。この曲では、調が半音階的に変化することが特徴的である。

<第2組曲>

第1曲目「ヘルメスはブリッジ」は、独身で一人っ子の伝令の神、ヘルメスを描写している。足の速い神様で有名であることを反映し、「アレグロ・モルト」と指示されている。僅か7小節の中に、pp-ffというディナーミクの増加、後半のアッチェレランドという構成が見られ、非常にコンパクトな構成でありながら、印象深い曲となっている。この曲は演奏に際して、どの曲の間に挿入してもよいことになっているが、続く曲へは「アッタッカ」で入るよう指示されている。

第2曲目「アポロンとアルテミスの狩りの歌」は、双子の兄妹、アポロンとアルテミスを描写している。この2人は太陽と月の神であるが、狩に出かけるのが大好きなアルテミスを心配そうに眺めるアポロンの描写となっている。この曲では、4分の2拍子から4分の4拍子までが用いられている。

第3曲目「ハデスとポセイドンのコラール」は、地下の国を支配するハデスと、海を支配するポセイドンの兄弟の神を描写している。この曲では明確に、プリモとセコンドが各々表現を担当する神を分離されており、プリモはポセイドンを連想させる海の波を、セコンドはハデスを連想し、地底の暗闇を思わせる重厚な和音によるコラールを奏する。

第4曲目「アフロデイテとヘパイストスのタンゴ」は、美の女神アフロデイテと鍛冶屋のヘパイトスという夫婦の神を描写している。この2人は、美と醜という対照的な神とされている。6小節の前奏に続き、ハバネラのリズムを持つタンゴ、ワルツが続き、その後タンゴが再現される構成になっている。この曲でも、前曲と同様に、プリモとセコンドが各々表現を担当する神を明確に分離されており、プリモがアフロデイテ、セコンドがポセイドンを表現する。曲全体を通して、アフロデイテはポセイドンの踊りにあまり乗ってこないことが、ユーモラスな雰囲気を醸し出している。

尚、録音初演の際の曲順はこの通りではなく、第2組曲の1曲目が第1組曲の2・3曲目の間、第2組曲の2曲目が第1組曲の1・2曲目の間に演奏された。

執筆者: 齊藤 紀子

楽章等 (3)

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