アルマンドは、もともとは、「中庸の速度による落ち着いた2拍子系の舞曲」であったのですが、17世紀頃、様式化され、4/4拍子で、組曲の最初に演奏されるゆったりしたテンポの曲として定着しました。
この曲の音符だけを見ると、速いテンポの曲にも見えるのですが、アルマンドは割とゆったりしたテンポの曲と認識されますので、筆者個人的には、こ のアルマンドの場合、レガートをたっぷり使い、弦楽器のように、滑らかに声部を演奏することが好ましく感じます。
故に、左手の8分音符(例:2小節目)等も、スタッカートにはせずに、滑らかにレガートをかけて良いと思います。
後半、途中で短調に転調しますが、曲全体の性格的としては、平均律曲集第2巻のA-durのプレリュードのように、圧迫感がなく、穏やかな性格の曲とお考えください。テンポも、急いでいる感じのしないテンポを選んでください。