バッハ :イギリス組曲 第6番 クーラント BWV 811

Bach, Johann Sebastian:Englische Suiten Nr.6 Courante

作品概要

楽曲ID:39117
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:クーラント
総演奏時間:2分20秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展3 発展4 発展5

楽譜情報:14件
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (639文字)

更新日:2024年2月19日
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このクーラントは拍子記号が3/2ですので、フランススタイルのクーラントです。筆者はこのクーラント、少なくとも10名以上のピアニスト、ハープシコーディストの演奏を聴きましたが、殆どのピアニストやハープシコーディストは、2分音符が90位の速さで演奏していました。

ところがこの中で2人だけ、2分音符が50~60という遅いテンポのピアニストを発見できました。フランススタイルのクーラントの場合、テンポは決して速く無いのですが、このクーラントに関しては、速いテンポを選ぶピアニストやハープシコーディストが圧倒的に多いです。

さて同じ調性d-mollのフランス組曲(BWV812)のクーラントはやはり2/3拍子で書かれておりますが、このクーラントの場合、装飾音符がかなり多く、技術的に困難な為、それがこのクーラントを、遅く弾かせている理由ではないかと想像しております。

しかし、バッハは曲の難易度でテンポが決定されることを期待したのでしょうか?勿論今となってはわかりませんが、BWV812の落ち着いたクーラントと、拍子記号も調性も同じであるこのBWV811のクーラントは同じテンポで弾かれても全く不思議なことはありません。

そこで皆様に課題なのですが、とにかく頭を初期化して、このクーラントを速いテンポと遅いテンポの両方で試しに弾いてみて下さい。そしてすぐに結論づけをせず、両方のテンポの良い部分を弾き出してみて下さい。最終的なテンポの決定はお任せしますが、その前に色々と試行錯誤してみて下さい。

執筆者: 大井 和郎
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