バッハ :イギリス組曲 第3番 アルマンド BWV 808

Bach, Johann Sebastian:Englische Suiten Nr.3 Allemande

作品概要

楽曲ID:39098
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:アルマンド
総演奏時間:4分40秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展1 発展2 発展3 発展4 発展5

楽譜情報:15件
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (547文字)

更新日:2024年4月1日
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どのような感情表現であるかはさておいて、いずれにせよ、このアルマンドには絶大な美しさがあります。そしてそれは、スムーズに横に流れることで再現できますので、くれぐれも、硬い音を出さない様に進みます。カデンツの部分で少し溜め込んで(時間を取って)次に進むことは、積極的に実践してみて構いません。

前半、後半共に、ピークポイントになるであろう箇所を把握し、方向性を持たせます。前半であれば、左右の手が広がる5小節目3拍目かもしれません。

後半であれば、19小節目4拍目かもしれませんが、和声的には穏やかな部分ですので、その他の箇所かも知れません。これらは奏者に委ねられます。

このアルマンドで、一点気をつけるのは、1つの音符から2本の棒が出ている音符です。これは少なくとも、その部分は2声と考えますので、音量も大きくなるべきで、例えば、14小節目1拍目の左手C、19小節目1拍目左手Gなどです。この2つの例、どちらもレゾリューション(和音の解決)でありますので、本来であればその前の音符より弱く弾くのですが、そうすると、2声にきこえなくなります。

このような箇所は、たとえレゾリューションであっても、その音を強調し、音価を守り(14小節目であれば付点8分音符分きちんと伸ばす)多声であることを聴かせて下さい。

執筆者: 大井 和郎