バッハ :イギリス組曲 第3番 プレリュード BWV 808

Bach, Johann Sebastian:Englische Suiten Nr.3 Prelude

作品概要

楽曲ID:39097
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:組曲
総演奏時間:4分20秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展1 発展2 発展3 発展4 発展5

楽譜情報:15件
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (448文字)

更新日:2024年4月1日
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バッハのg-mollという調を思い浮かべたとき、あまり楽天的なムードではなく、どちらかと言うと、深刻であったり、悲しみなどの表現のある曲が多く思い出されます。しかしその中にもある種の威厳が感じられ、華奢な感じはあまりありません。

このプレリュードに関しては深刻な感じは受けませんが、考え方としては、アンサンブル的であるとお考え下さい。時には多くの楽器が鳴り(例 3~4小節間)、時にはソロだけのパートになります(例 33~34小節間)。

故に、広いレンジの強弱が必須となります。例えば、24~25小節間、既に右手には7の和音があり、音数から見てもフォルテになって良い部分でもあるのですが、ここから2小節単位で、上行形シークエンスが始まり、28~29小節間でピークを迎えます。

このような箇所は多く見られ、方向性を持たせるためにも強弱の細かな配分と、コントロールが必要となります。

曲を、小さな物と捉えず、大きなアンサンブルと捉え、大人数で演奏されていることをイメージして、大げさに演出をしてみてください。

執筆者: 大井 和郎