バッハ :組曲 ジーグ BWV 822

Bach, Johann Sebastian:Suite Gigue

作品概要

楽曲ID:38230
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ジーグ
総演奏時間:1分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用3 応用4 応用5 発展1 発展2 発展3 発展4 発展5

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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (646文字)

更新日:2024年1月19日
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前半8小節間、8小節目のg-mollの主和音は完全終止ですが、これをのぞき、その他のg-mollの主和音は転回形か、ソプラノにトニックが来ていない理由から、落ち着きを感じることが出来ません。故にこのジーグは落ち着きなく、速いテンポで進ませます。

中間部はB-durに転調し、ここで初めて、落ち着きが出てきます。特に15小節目からスタートする下行形シークエンスの16分音符は、優雅であり、柔らかく、軽く、歌心があっても良いでしょう。

20小節目に至り、再びg-mollに戻り、冒頭8小節と同じテーマが繰り返されます。これをA-B-Aと分析した場合、Aはフォルテで、Bはピアノで演奏すると理にかないます。

ここからは主観的な話になりますが、1~8小節間と、20~28小節間には、テーマが2回登場します。この2回のテーマを、全く同じように弾くことは、強さを主張する演奏法になります。

一方で、1~4小節間、5~8小節間、と2回繰り返されるテーマを異ならせて弾く、例えば、1回目はフォルテで、2回目はエコーのようなピアノで という演奏法も考えられ、こちらは、アンサンブル的な強弱の変化を感じることができ、1回目は普通に、2回目は小編成というようなイメージを持たせることが出来ます。

これら2つの演奏法はどちらでも考えられると思います。ただ筆者の意見を述べさせて頂ければ、このジーグのg-mollのセクションは、そこまで大人しい、冷静なセクションとは感じられませんので、2回ともフォルテで演奏するかもしれません。

執筆者: 大井 和郎
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