ゆったりした曲で、強い感情面を表現する曲ではありません。メロディーラインは歌の部分と考えますので細かく書かれている休符に注意を払うようにします。例えば6小節目、3拍目の右手裏拍に8分休符がありますね。この8分休符はその前のフレーズと新たなフレーズの分岐点ですので、 必ずサイレントを作るようにしたいところなのですが、この曲は一貫してバスを伸ばしたい曲ですので、バスに対してペダルを使います。そうすると、この休符が守られなくなってしまいますので解決法は次の通りです。 6ー9小節間、16ー19小節間、3拍目でペダルを離してください。そして再び4拍目から踏みます。
以下同様を繰り返します。その他のペダルの注意は24小節目最後の小節で、ここは1小節間踏みっぱなしにします。1拍目バスの全音符を守るためです。 次の注意点は、変奏に関するお話しです。この曲は同じメロディーが3回繰り返され、そのたびに変奏されていき、右手の伴奏形は徐々に複雑になっていきますが、当然、メロディーラインを邪魔すること無く、あるいは、メロディーラインが消えること無く演奏されなければなりません。
メロディーラインは、左と右が交互に弾かなければならないほど、伴奏との兼ね合いが複雑になります。楽譜にも指示があるのですが、一応筆者の見解を書いておきます。 12小節目3拍目メロディーラインのDは左手で、14小節目3拍目メロディーラインAは左手で、21 小節目、4拍目裏拍メロディーラインgisは左手で、22小節目3拍目メロディーラインHは左手で、 それぞれ取ります。