ハイドン : ソナタ 第62番 第3楽章 Hob.XVI:52 op.82
Haydn, Franz Joseph : Sonate für Klavier Nr.62 Mov.3 Finale (Presto)
作品概要
解説 (2)
解説 : 大井 和郎
(542 文字)
更新日:2025年5月30日
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解説 : 大井 和郎 (542 文字)
この第3楽章で注意したいのはタイミングの問題になります。まず全てのフェルマータに関してですが、フェルマータは古典派時代の場合、約1.5倍ほど、実音よりも長く伸ばすと思っていてください。従って、8分休符にフェルマータが付いているとき、本当にほんの少しだけブレスを取る感じになりますが、多くの奏者はここで長い休みを取ってしまいます。
もしも例えば、8小節目の8分休符のフェルマータ分をかなり長く取ってしまうのであれば、55小節目のフェルマータは、そのマナーに従えば相当長く伸ばされてしまうことになります。
加えて、77小節目のフェルマータのように、フェルマータの後に8分休符がある場合、音が切れた瞬間に8分休符を数えて先に進まなければならず、ここで4分休符分、あるいはそれ以上のタイミングを取ってはいけません。
ハイドンが8分休符にフェルマータを付けるときは、本当にほんの少しだけブレスを取る感じです。参考音源としては、当ピアノ曲事典に推薦されている喜多宏丞氏の演奏をお聴き下さい。正しいタイミングで演奏されています。
解説 : 齊藤 紀子
(184 文字)
更新日:2020年2月9日
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解説 : 齊藤 紀子 (184 文字)
第3楽章はプレストの4分の3拍子。第1楽章と同じ変ホ長調で、ロンド形式で書かれている。これまでの2つの楽章が和音で開始したのに対し、この楽章は主和音の第3音の単音を5回反復して開始する。また、随所にフェルマータによる一時停止が見られる。更に、この楽章では、クレッシェンド及びディミヌエンドが一度も記されておらず、その過程を経ないディナーミクの変化、対比が特徴的である。
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