終楽章というと速いという固定観念があるかもしれませんが、これはメヌエットのテンポで大丈夫です。ヴァリエーションになっていますので、そのようにお考えいただき、上品で、軽やかな演奏を目指してください。 ところで、冒頭のC は2つあって、リピートされているのですが、奏者の中には、このアーフタクトを、CDCHCと弾き、CCDCHCと弾かない奏者がいます。ハイドンが、CDCHCで良かったのであれば、わざわざCを2つ書かないはずです。時間は十分ありますので、Cをリピートして、CCDCHCと弾いて下さい。以降、同じパッセージは同じように弾きます。幸いにも、この素材は、CCDCHCと、Cから始まるものしか出てきません。全て白伴ですので、技術的にも楽なはずです。是非Cをリピートして下さい。 1箇所だけ、大変技術的に困難な場所があります。それが、8小節目3拍目、リピートマーキングのあとの、左手の、CCDCHCです。これはその後でオクターブ上のCに行きますので、どうしても、443454 という指使いで無ければならなく、至難な技です。筆者であれば、まずは443454で練習を重ねますが、弾けるようになるかどうかは判りません。まずは試してみて、面倒であったり(この場所に時間を取ってられなかったり)する場合は、特別な方法をお教えします。
左手は、この箇所を、223212と弾きます。443454に比べ、格段に楽なはずです。そして、オクターブ上のCは右手で取ります。お試し下さい。