ハイドン : ソナタ 第32番 第2楽章 Hob.XVI:44 op.54-1
Haydn, Franz Joseph : Sonate für Klavier Nr.32 Mov.2 Allegretto
作品概要
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:4分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:発展1 発展2 発展3
楽譜情報:6件解説 (2)
解説 : 稲田 小絵子
(167 文字)
更新日:2020年2月9日
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解説 : 稲田 小絵子 (167 文字)
第2楽章:アレグレット、ト短調、3/4拍子。
トリルなどの装飾が活きた舞曲のような楽章。全体は大きく「A」「B」「A」「コーダ」に分けられる。B部分では、A部分で特徴的だった付点の弾むリズムが次第に控えられ、ニ長調に転調するとついには順次進行のなめらかな動きになる。コーダはB部分冒頭のト長調素材が用いられており、そのまま長調で終わる。
演奏のヒント : 大井 和郎
(723 文字)
更新日:2025年1月26日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (723 文字)
いくつか疑問点が生じる第2楽章です。まずAllegretoのテンポはどの程度かという話になりますが、曲中出てくる多くのターンに無理のないテンポとしておきます。
そこから先がややこしいのですが、まず、冒頭10小節間位で良いのですので、ターンを取り除いて弾いてみて下さい。そうすると、連打されるDや、その他、9~11小節間の連打されるB、Cなどの、連打の部分が頭に入ると思います。そして今度は、実際に楽譜通り、ターンを入れた場合、連打されていた音はもう、連打されなくても良いのか、されるべきか、という問題が起こります。
つまりは、例えばアーフタクトでは、DDGという右手の音に対してターンが付けられているわけですが、その時、DEsDCisD と5つの音を弾くべきか、あるいは、EsDCisDと4つの音を弾くべきかという疑問です。5つの方を選べば、当然ながら、連打のDを聴くことができますが、4つでは聴けません。
最終的には主観的な奏者の判断に委ねられますが、筆者であれば、5つにして、連打を尊重します。仮にそうだとしたら、尚更時間が必要となり、Allegrettoのテンポは4つの音のターンの場合よりも、もう少し遅くなるという話になります。
そしてこの第2楽章を弾くときに重要なことは、テンポを確実に守ることにあります。ターンで時間を取ったり、次のセクションに移るときに(例えば6小節目)余計に時間を取ったり、またはその逆で、3小節目のような、左手に伴奏が抜けるところを速くしてみたり、42~43小節間や、46~48小節間を急いだりして、聴き手の拍を失わせる演奏は個人的には良くないと思っております。テンポは確実に正確に守り、拍を失わないようにしてください。
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