ハイドン :ソナタ 第10番 第1楽章 Hob.XVI:1

Haydn, Franz Joseph:Sonate für Klavier Nr.10  Mov.1 Allegro

作品概要

楽曲ID:32129
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:3分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用3 応用4 応用5

楽譜情報:6件
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (442文字)

更新日:2024年12月16日
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冗談を言って人をからかったり、驚かせたりするような、ハイドンの独自の一面はこの楽章には出ていません。しかし、やはり楽天的な部分は変わりなく、そしてエネルギッシュな部分もこの楽章では多く感じられます。

全体を通して、アルベルティバースと呼ばれる「分散和音」が左手に多く見られます。その上をスタッカートで軽めの音符が書かれておりますので、この楽章の注意点としてはとにかく「遅くならない」ことに尽きます。

そして左手の分散和音は、右手の音符の数を遙かに上回るものの、決して右手の邪魔をせずに、軽快でpでの演奏が望ましく、音量を抑えることが必須になります。

14小節目に見られるような、左手の8分音符の連打もスタッカートにしてください。

18~23小節間、最もテンションの上がる部分ですが、21小節目をピークポイントと考えても良いでしょう。故に、18小節目より徐々にクレシェンドをかけ、21小節目に達してください。

とにかく生き生きと元気に、しかし重くならない、うるさすぎない演奏を目指してくださ い。

執筆者: 大井 和郎