シューベルト : ピアノ・ソナタ 第14番 第1楽章 D 784 Op.143
Schubert, Franz : Sonate für Klavier Nr.14 Mov.1 Allegro giusto
作品概要
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:12分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (2)
解説 : 稲田 小絵子
(141 文字)
更新日:2019年10月6日
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解説 : 稲田 小絵子 (141 文字)
アレグロ・ジュスト、イ短調、4/4拍子。ソナタ形式。暗く不気味な主題で始まり、全体は、その上ろうとすれば下に引きずり込まれるような音型に支配されている。また、ユニゾンと厚い和音、長い音と付点リズム、跳躍進行と同音反復や順次進行といった対照的な要素が共存し、劇的な楽章を形成している。
演奏のヒント : 大井 和郎
(698 文字)
更新日:2025年10月9日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (698 文字)
3つ、どうしても厳守しなければならないことがあります。1つ目はテンポを1つに統一すること。冒頭の表記にもある様に、これは、Allegro giustoです。場所によってテンポが異なってはいけません。常に4拍子を数えながら演奏してください。もちろん場所によって多少の誤差は生じるかも知れませんが、114小節目以降のテンポを基準としたら如何でしょうか?ここのテンポに他を合わせるようにします。そしてこの第1楽章はritenutoやritardandoが全く書かれてないことにお気づきでしょうか?つまり最後の最後まで、in tempoでという意味で、尚更、テンポを1つにすることが必須になります。この楽章はテンポを一貫して守る事が重要になります。
もう1つは休符です。2小節目に書かれている8分休符、9小節目に書かれている8分休符等を厳格に守って下さい。70〜71小節間は1つのフレーズですが、71小節目には、2つの2分音符が書かれています。しかし、75小節目には2つの2分音符では無く、2分音符1つと4分音符1つが書かれており、4分休符が書かれています。これらの休符も厳格に守ります。
3つ目は強弱記号です。この楽章は基本的には器楽的に考え、オーケストラをイメージします。故に、tuttiであろう部分にフォルテシモが書いてあった場合はそれで良いのですが、このフォルテシモにも要注意が必要です。例えば79小節目のフォルテシモと、86小節目のフォルテシモを比べた場合、筆者にとっては86小節目のフォルテシモはそこまで強くないと感じます。書かれてある強弱記号を鵜呑みにせず、状況に応じてコントロールして下さい。
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(株)全音楽譜出版社

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