ラヴェル :ピアノ協奏曲 第3楽章 ト長調

Ravel, Maurice:Concerto pour piano et orchestre Mov.3 presto G-Dur

作品概要

楽器編成:ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) 
ジャンル:協奏曲
総演奏時間:4分00秒

解説 (1)

解説 : 舘 亜里沙 (593文字)

更新日:2019年8月8日
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ト長調、4分の2拍子、トッカータ風の技巧的なピアノパートや即興的な管楽器のパッセージが鮮やかな終楽章である。楽曲を分節しているのは、楽章の幕開けにもなっている、長調のカデンツを歪めたような響きを持つ、鋭い和音と休符による楽節。ピアノパートは始め、完全5度による激しいアルペジオで、オーケストラパートに現れる即興的なパッセージを伴奏しているが、2回目にその「歪んだカデンツ」が登場すると、初めて第一主題と思しき三和音を平行させた旋律を奏でる。その主題はオーケストラにも伝播すると、ピアノは高音域を駆け上がり、再び「歪んだカデンツ」を奏でて次の主題の到来を告げる。第2主題は三連符を伴ったファンファーレのような旋律で、金管楽器が中心となって響かせる。ピアノもその第2主題を追いるが、また「歪んだカデンツ」が鳴ったのを機にオーケストラとは別の技巧的で複調的な独奏に入る。ピアノがいったん弾き止むと今度はオーケストラが低い音域から速く絶え間ない音型を奏で始め、そこに第1主題と第2主題が様々な楽器で浮かび上がってくる。やがてピアノパートとオーケストラは双方とも主題旋律を取るようになり、楽曲はいったんのクライマックスを迎える。そしてさらなる華やかな終止を準備するように、ピアノパートが再び複調的な独奏に入り、最後にはオーケストラをも巻き込み、盛大に「歪んだカデンツ」を鳴らして作品を締めくくる。

執筆者: 舘 亜里沙

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