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モーツァルト : ピアノ・ソナタ 第16(15)番 第3楽章 K.545 ハ長調

Mozart, Wolfgang Amadeus : Sonate für Klavier Nr.15 Mov.3 Rondo-Allegretto C-Dur

作品概要

楽曲ID: 30518
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:1分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

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楽譜情報:23件
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解説 (2)

解説 : 岡田 安樹浩 (258 文字)

更新日:2019年3月5日
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第3楽章 ハ長調 4分の2拍子 ロンド形式

ロンド主題は、3度の重音で3度下降跳躍する上声部を、低声部が模倣する動機によって特徴づけられている。この「3度の重音」は随所に用いられており、この楽章における学習課題であると考えられる。属調のト長調でのクープレ主題、平行短調のイ短調へ転じた中間部、それぞれにロンド主題における3度重音の動機があらわれている。

以上のように、このソナタを学習用という観点から分析すると、各楽章に学習課題が用意されており、それらを十分に消化することができるように楽曲が構成されていることが分かる。

執筆者: 岡田 安樹浩

演奏のヒント : 大井 和郎 (524 文字)

更新日:2025年10月9日
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この第3楽章は、歌劇的な要素よりは、器楽的な要素が多い楽章となっています。判りやすい例で言うと弦楽4重奏を背景に考えても良いと思います。

曲は極めて楽天的で、途中、a-mollに転調し、ナポリの6も出てきて、多少ドラマティックになるものの、一瞬で元に戻ります。基本的には楽しく、デリケートな楽章と考えます。

この第3楽章で気を遣うべきはテンポの設定で、例えば18小節目2拍目の右手にある、連打音が無理のない速度で弾けるテンポを選んで下さい。

テーマは、GGE FFD というパターンと、GGE AADというパターンの2種類があります。この2つの感情の差を付けるようにします。GGE AADの方が、GGE FFDよりもテンションは高まります。

この楽章の場合の左のアルベルティ・ベースの話になりますが、例えば17小節目2拍目から20小節目まで、左手の16分音符が続き、その場合、ペダルで延ばしたり、レガートで弾くのでは無く、むしろドライなタッチの方がこの楽章に合っている気がします。

執筆者: 大井 和郎

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