ヘンデル :組曲(クラヴサン組曲第1集から) アダージョ HWV 427

Händel, Georg Friedrich:Suite Adagio HWV 427

作品概要

楽曲ID:30436
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:組曲
総演奏時間:2分50秒
著作権:パブリック・ドメイン
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (460文字)

更新日:2024年7月15日
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即興性も必要とされるアダジオです。基本的には、伴奏(左手)の上に、メロディーラインが乗っているホモフォニーに近い構成になります。この手の曲は、下手をすると間延びして聞こえてしまいますので、いくつかに曲を分割してみましょう。

特徴としては、左手の伴奏形は徐々に下行するという傾向があります。1小節目から始まり、6小節目1拍目表拍でC-durのカデンツとなり、ここで1つの区切りとなります。それから先は、恐らくですが、強弱的にはpから再び始まることが理に適っていますので、そうなりますと、1小節目から6小節目まで、徐々にテンションを上げていく方がスムーズに曲が流れます。

次は9小節目の1拍目表拍で、ここはd-mollのカデンツとなり、ここでも1つの区切りとなります。再び音量を落とし、多くのハーモニックシークエンスを経て、テンションが高まります。そして最後はF-durのIIIの和音である、ACEという和音で終わる、ショッキングでもあり、感傷的なカデンツでもあります。その辺りの意外性を強調し、強弱を付けて表現してみて下さい。

執筆者: 大井 和郎
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