ヘンデル :組曲(クラヴサン組曲第2集から) サラバンド HWV 438

Händel, Georg Friedrich:Suite Saraband HWV 438

作品概要

楽曲ID:30429
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:サラバンド
総演奏時間:3分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (474文字)

更新日:2024年8月18日
[開く]

このサラバンドもアルマンドと同じく、半音階的進行が見られます。感情面では表現が強く感じられますので、強弱の幅も広くしたいところです。このサラバンドは、前半・後半共に、「急激に上ってゆるやかに下る」というフレーズの癖が見られます。ゆるやかに下った先がカデンツ(終止形)になります。

前半では、1小節目からメロディーラインが上行し2小節目でHに達したところで徐々に下行し、8小節目でe-mollの終止形を迎えます。今度はここから11小節目、Fisまで上行し、そこから再びゆるやかな下行形で16小節目の終止形に達します。

後半、17小節目、G-durから始まり18小節目でDに達し、そこからゆるやかな下行形で、24小節目に達します。ここから再び上行するのですが、今度は29小節目のGに向かって緩やかに、しかし感情的に上行します。そしてそこから最後の小節でe-mollの終止形を迎えます。故に29小節目のGは最もテンションが高い、このサラバンドのピークポイントになります。

強弱は単純に、音の高いところは強く、低いところは弱くすることでスムーズな流れになります。

執筆者: 大井 和郎
現在視聴できる動画はありません。  

楽譜

楽譜一覧 (0)

現在楽譜は登録されておりません。