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ヘンデル :組曲 サラバンド HWV 452

Händel, Georg Friedrich:Suite Saraband HWV 452

作品概要

楽曲ID:30392
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:サラバンド
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (431文字)

更新日:2024年10月17日
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悲しみの表現とも取れるサラバンドです。g-mollから始まりますが、4小節目で既にB-durのインスピレーションを受けます。8小節目でFがFisに変わり、再びg-mollに戻るのですが、10小節目でドッペルドミナント(借用和音)V/Vになり、テンションが高まり、このサラバンドでは最もドラマティックな下行になります。

よって、前半の最高音は1小節目のBと9小節のBではあるのですが、8小節目のAをピークポイントとして良いでしょう。

後半、B-durで始まり、16小節目でB-durのカデンツ(終止形)となります。そこから上行し、g-mollに戻り、21小節目で再び最高音のBにたどり着き、そこから下行となります。

g-moll、B-dur(インスピレーションも含む)が交互に来ることになります。Durのセクションの音質を柔らかくすることで、mollとのコントラストが付きます。

余談ですが、2小節目のトリルは、GとFよりも、GとFisのほうが筆者としてはしっくりきます。

執筆者: 大井 和郎
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