パルムグレン :3つの情景による夜想曲 暁 Op.72-3

Palmgren, Selim:Une nocturne en trois scene "Crepuscule" Op.72-3

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:2分50秒

解説 (1)

解説 : 小川 至 (474文字)

更新日:2018年6月14日
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3番《曙》

変ホ長調 リベラメンテ-プレスト-レント・エレジアーコ 三部形式

ここでは記された調号と終止和音こそ変ホ長調を示してはいるが、その音楽は概して全音音階的な和声に彩られており、調性は曖昧なものとなっている。序奏部とも言える前半部分は属音の変ロ音をベースに、段階を経ながら朝の香気が立ち上るが如く展開していく。ここでも全曲を貫くオスティナートのモティーフが全体の核となっている。次第に音楽は高まりを見せ、ppからfまでの広がりを見せるが、ついには主要モティーフを繰り返しながらpppまで消え去ってゆく。続く中間部は概して主音である変ホ音のベースの上に展開していくが、依然として調性感は曖昧なまま音楽は進んで行ゆく。パルムグレン独自の和声感とも言える響きと共に、スクリャービン的とも言える陶酔の中に高められてゆくが、一転して後半部ではppのダイナミクスまで下げられたまま、以降それ以上の音量を要求されることはない。前半部分の短縮とも言えるパッセージを繰り返しながら、最後にはテンポの減退とともに、音の消失を要求するかのようなppppにまで至る。

執筆者: 小川 至
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