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ショパン :ワルツ集 第4番 Op.34-3 CT210 ヘ長調

Chopin, Frederic:Waltz Valse No.4 F-Dur Op.34-3 CT210

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ワルツ
総演奏時間:2分30秒
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解説 (1)

解説 : 安川 智子 (682文字)

更新日:2019年6月25日
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【作品の基本情報】

作曲年:1838 出版年:1838

献呈 :A・ダイクタル男爵令嬢 A Mademoiselle A. d’Eichthal

【楽譜所収情報】

パデレフスキ版:No. 4/エキエル版:No. 4/コルトー版:No. 4/ヘンレ版:No. 4/

ペータース版(原典版):No. 4

作品34-1と同じくVivaceの華やかなワルツである。ジョルジュ・サンドとの深い恋愛が始まる1838年に作曲されている。同年サンドとマジョルカ島へ出発したことから、フランス初版のための校訂は友人フォンターナに託された。自筆譜が失われたため、具体的な校訂過程は不明である。1839年8月8日に、サンドと過ごすノアンから、フォンターナに宛てて、このヘ長調のワルツの写しを、ダイクタル嬢へ届けたかどうか尋ねつつ、「届けていなくてもかまいません」と書き残している。献呈は出版に際して一種形式化していたとも言えるかもしれない。

1838年という年はジョルジュ・サンドの年というだけではない。1837年に《12の練習曲集》作品25の出版を終えて全24曲のエチュードを完成させたショパンは、すでに1836年から書き始めていた《24の前奏曲集》の作曲に集中的に取り組んでいた。バッハの楽譜をマジョルカ島にも持ち込んでおり、《平均律クラヴィーア曲集》に刺激を受けた調性感や転調に対する意識の高さはこのヘ長調のワルツにも表れている。中心となるワルツ主題に導入された細かく上下する音階パッセージは、経過音の多用により調を曖昧にする効果があり、自然な転調を可能にしている(例えば143~158小節)。

執筆者: 安川 智子