ブラームス :8つのピアノ小品 第1番 奇想曲 Op.76-1 嬰ヘ短調
Brahms, Johannes:8 Stücke Capriccio. Un poco agitato fis-moll Op.76-1
解説 : 伊藤 萌子 (259文字)
第1番 奇想曲 嬰へ短調 "Capriccio" fis moll
1871年に作曲。同年9月、クララ・シューマンの誕生日に贈られたとされる。低音域を用いた嬰へ短調の主和音上の分散和音から静かに始まり、分散和音はより低音域へと向かう一方、一小節ごとに打ち鳴らされる和音は次第に高音域に向かい、9小節目でお互いフォルテッシモの属和音へと至る。次にあらわれるCis-D-Fis-Eisの新たな旋律は繰り返されるごとに低音域に移り、後半に至ると転回形が中声部にあらわれる。同時に奏する伴奏は左右の手で弾き分ける形を取っている。
8つの小品 第1番 奇想曲 嬰へ短調
8つのピアノ小品 Op.76-1 奇想曲